琥珀の秋、0秒の旅 （ガガガ文庫） [ 八目 迷 ]

＜p＞世界の時間が止まるとき、二人の旅が始まる。＜/p＞ ＜p＞麦野カヤトは、高校の修学旅行で北海道の函館を訪れていた。＜br /＞ 内気で友達のいない彼にとって、クラスメイトたちとの旅行は苦痛でしかない。＜br /＞ それでも周りに合わせてグループ行動を続けていた、そのとき。＜/p＞ ＜p＞世界の時が止まった。＜/p＞ ＜p＞まるで神様が停止ボタンを押したみたいに、通行人も、車も、鳥も、自分以外のあらゆるものが静止した。＜br /＞ 喧騒が消え、静寂だけが支配する街のなか、＜br /＞ 動ける人間は麦野カヤトただ一人……かと思いきや、もう一人いた。＜br /＞ 地元の不良少女
・井熊あきら。＜/p＞ ＜p＞「あんま舐めたこと言ってたらぶっ殺すかんな」＜/p＞ ＜p＞口調も性格もキツい彼女は、麦野とは正反対のタイプ。＜br /＞ とはいえ、この状況では自分たち以外に動ける者がいない。やがて二人は行動を共にする。＜/p＞ ＜p＞「琥珀の世界」ーー数日前に死んだ麦野の叔父が、そう呟いていたことを麦野は思い出す。＜br /＞ 叔父の言葉は、世界の時が止まったことに関係しているかもしれない。＜br /＞ そう思い立った二人は、時を動かす手がかりを求めて、叔父の家がある東京を目指す。＜/p＞ ＜p＞時が止まった世界のなか、二人きりの旅が始まった。＜/p＞ ＜p＞

※「ガ報」付き！＜br /＞

※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。＜/p＞画面が切り替わりますので、しばらくお待ち下さい。

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